2011/11/29

ハードロマンチッカー♡

映画の公開予定を見ていたら、懐かしいタイトルが。【ハードロマンチッカー】・・・しばらく考えて。ああ、随分前に、これ、小説で読んだことがあるな。大学生の時だ。と思い出した。どうやら、映画化して、先週末から公開になったみたい。

何せ7、8年も前のことだから、どんなストーリーだったか、細かいところまで思い出せない。最近、こういうことが多い。先日の【思いわずらうことなく愉しく生きよ】もそう。気になって、結局再読してみることにした。

まず、その真っ赤な表紙の文庫を手にした瞬間に思い出したこと。ああ、これは【偶然にも最悪な少年】を観た後に、あまりにも衝撃が強くて刺激的だったから、原作を、と思って、更に更に、デビュー作も読みたいとまとめ買いして、一気読みしたんだったな。
作者自身の10代の体験がベースになっている、というところに驚いた。創作じゃないんだ。実際にこんな世界が、同じ日本にある。わたしの見えていない世界が広がって、延々とループしてる。同じ日本にも色んな境遇の人がいて、皆一緒ってわけじゃないんだな、と遅すぎるかもしれないけれど、その時ようやく気がついた。目が覚めたみたいに、急に。だいたいそういうところが、箱入りのお嬢と言われる所以。

今改めて読んでも、暴力的なシーンはおえっとなるんだよね。気分が悪い、のレベルじゃなく本当に嘔吐しそうな不快感。

知る必要って、あるのかな?こんな世界が、目を背けたくなるような現実が、すぐ隣に広がっていること。答えは多分「必要」なんだろうけれど。知ったところでどうなるっていうんだろう?理解を深め、手を取り合いましょう?何かあれば助けあいましょう?望んでいるかどうかすら、わからないのに?

小説の中にも、映画の中にも、きっとエッセンスなんて隠されていない。大切なことを知っているのは、筆者であり、監督をされたグ・スーヨンさんだけ。

個人的には、ボロボロになって実家へ帰る、小説の終わるあのシーンから、その後どうやって東京へ出ていくことになったのか、その経緯にすごく興味があるな。そんな部分も描いてくれないかな。
そこにこそ、何かエッセンスが潜んでいるように思うのだけれど。

映画は、松田翔太さん主演。見たいような、怖いような・・・どうしようか、迷い中。


ハードロマンチッカー/グ スーヨン

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