2011/12/13

花のれん♡

なんて美しい響き*はなのれん*

山崎豊子さんの作品は大好きで、学生の頃から読み続けているから、大体読んでるかな?ドラマや映画になってる作品も多いから、その度に読み返したりして。その中で、未読だったのがこの【花のれん】。

あまりにも展開がすごくて、大阪の女の人のド根性な半生を描くのだけど、やっぱり女の人って強いよね。フィクションではあるけれど、こういう女性、少なからず実在したと思う。

商人の街、大阪で女性ながらにしなやかにしたたかに渡り歩いて、自分の商いを拡大していく様子は、本当にたくましい。女は愛嬌、そして欠かせないのが度胸なんだな、って改めて思った。
わたしも仕事をしているなかで、全体を俯瞰して道筋をつけていくことは、男性の方が一般的に向いてるんだと思うけど、細やかな目配りや家計を締めるようにして儲けの算段をつけていく辺りは、主婦ならではの勘が生きてくるんじゃないかな?(わたしはそういった経済観念が欠落してるから、これから磨きたいところ。)

女の情念みたいなものに突き動かされて、強い気持ちを持って商売に傾倒していく様子は、怖くもあり、切なくもあり・・商売に真摯になることでどうしようもないオンナの部分を満たしていたのかもしれないね。

やっぱり山崎作品、読みごたえたっぷり。
大阪弁も、今耳にするものとは違うけれど、なんていうか耳ざわりがやさしく人情みに溢れてて、独特で、テンポがよかった。

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