こういう時、近くに友達がいてくれるって本当に心強い。ありがたい。あったかい優しさに、思わず涙腺が緩みそうになるね。
数冊あった差し入れの中から、まず一冊め。
小池龍之介さんの【 「非現実」から「現実」へ 3・11後の世界の心の守り方 】。
大震災と比べたら、ここのところわたしに起こった出来事なんてちっぽけかもしれないけれど、それでも心を傷めたことに変わりはなくて。だからこそ、この塞ぎこんだ気持を少しでも軽くするための方法が書かれたこの本には、気づかされることが、とっても多かった。
・<現実=起きてしまったこと>と<非現実=私たちの脳内反応>とを区別する。
そうだなぁ、と振り返る。わたしに起こった些細な行き違いは、現実だけれど、そのあとに鬱々と自問自答して出した答えは、<非現実>なんだよね。 そんな<非現実>に囚われて、貴重な時間を棒に振ったり、自分のことを大事に出来なかったりはもったいない、よね。
・私たちはたいていの場合、自分が人に何かをしてあげたときには、現実にしたことよりたくさんのことをしてあげたように認識する傾向にあります。(中略)そうなりますと、長い間つきあっている相手―仕事関係であれ、恋愛関係であれ、友人関係であれ、家族関係であれ―ほど、「たくさんしてあげているのに、あまりしてもらえない」という誤解は広がり積み重なって、相手は、自分がしてあげたほどには、返してくれていないという思いが強まっていくことになります。
これは、今回のわたしの問題そのものズバリ。知らぬ間に、相手に対して「あれもしてほしい」「こうであってほしい」と、ドンドン勝手に要求を積み重ねていたに違いない。そして、自分の中で、大きく膨らんだ要求が叶えられないからと、一人で苛々を募らせていたみたい。
なんてワガママ。一人相撲。
自分の身勝手さを反省し、気持をフラットな状態に整えること。今のわたしに必要なのはそれなんだ、と小池さんに諭されて。ようやく少し、前に進めそうな気がするのだよ。
こういう【気持を落ち着かせる】【ストレスを溜めない】系の本って本当にたくさんあるよね。書店に行くと、この手の本が山積み。 いかにたくさんの人たちが、自分の中にあるドロドロとした欲望と闘ってるかが、こんなところからも伺える。
本を読むだけで、全ての人の心が穏やかに癒されるとは思わないけれど、方法を知っておくって大切だと思う。 自分に合うか合わないかは、二の次。ピタリとハマれば、心の重荷は軽くなるし、ハマらなければ、また別の本を探せばいい。
大切なのは、本を通して自分と向き合うこと。 そして、本を読むことで悩んで悶々としている自分の心に風穴をあける(基本的に脳は、一つのことにしか集中出来ないから、少なくとも【本を読む】という行為に没頭すると、他のことには意識が向かないらしいよ*)ことが楽になる一歩みたい。
暫く、本を読むことすら億劫に感じて、何も手につかなかったけれど、またぼちぼちと歩きだそう。
今のわたしには、本の世界をたゆたうくらいしかないけれど、本を読める幸せに感謝しよう。
3・11後の世界の心の守り方/小池龍之介 |
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