2012/01/16

運命の人♡

昨日(1月15日)からTBS系で始まった【運命の人】・・・初回は残念ながら新幹線の中だったので、見逃してしまったんだけれど、キャストも豪華で今季気になるドラマ。

と、言うのも。先日、原作の山崎豊子さんの【運命の人】を読んだばかりだからなの。これ、ずっと読みたいと思っていたもの。この年末年始の冬休みにドップリ浸かって世界に入りたいな~と思って、ちょっと前から我慢していた;笑 のでした。関空で一気に4冊購入して、函館行きの飛行機の中、そして実家のソファでゴロゴロしながら・・・読み終えたよ♡

この【運命の人】、どういう内容かと言うと・・・


毎朝新聞政治部記者、弓成亮太。政治家・官僚に食い込む力量は天下一品、自他共に認める特ダネ記者だ。昭和46年春、大詰めを迎えた沖縄返還交渉の取材の中で、弓成はある密約が結ばれようとしていることに気づいた。熾烈なスクープ合戦の中、確証を求める弓成に蠱惑的な女性の影が―。


1972年、実際に起こった沖縄返還交渉に伴う密約事件(通称:西山事件)がベースとなっている、この作品。山崎さんの膨大な取材に基づく物語の構成力は本当にすごい。あまりのリアリティに、ぐんぐん惹きつけられて、年末、殆どの時間をこれを読むのに費やしてしまった!文庫で全4巻、あっという間だった。




実際に起こったことがベース、と聞けば、西山事件のことも気になり、また沖縄返還についても、全くと言っていいほどに知識がないので・・・浅いとはわかっていつつも、ウィキペディアをあちこち繰りながらの読書。沖縄返還当時の、時代背景や新聞社と政界、官僚との結びつきなども目に新しいものばかりで、とても勉強になった!

調べているうちに気がついたのだけれど、今年2012年は沖縄返還から40年という節目の年なのね。これまで、沖縄という土地の歴史も、戦中・戦後のことも学校ではほぼ全くと言っていいほどに学んでこなかったし、そういった本も読んだことがなかったので・・・この【運命の人】を読んで、沖縄のことを考えるキッカケができたかも。今年はそういった関連の本も少しずつ読んで、学び、次の世代へ伝える必要があるな、とガラにもなく真剣にそう思った。

わたしがそんな感想をもったのには、全く作者の意図のとおりに動かされている、と思って間違いない。元々、山崎さんの構想の中で、西山事件と沖縄について全く別のものとして出来あがっていたらしい、と何かで読んだから。同じくらい、西山事件以上と言っても過言はないくらいに、筆者にとって大きな問題だった【沖縄】という題材。それまでの3巻と4巻から、ガラリと話が変わる印象があるのだけれど・・・西山事件+沖縄、という作りになっているからかな?かなりメッセージ性が強いもの、としてわたしは受け取ったよ。

ドラマの行方の気になる方、ぜひ手にとってみてね。ドラマは恐らく、西山事件の部分がメインになっていくかと想像されるので・・・ぜひ4巻をしっかり読んでみてほしいと思います。


運命の人(1)/山崎豊子
運命の人(2)/山崎豊子
運命の人(3)/山崎豊子

運命の人(4)/山崎豊子

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