2012/02/06

女ひとりの巴里ぐらし♡


【パリの空の下オムレツのにおいは流れる】の著者、石井好子さん。初めて読んだ時から、この人の文章が好きで「あ、いいな、素敵だな」と思ってから、ちょこちょこその著書をチェックしてる。この【女ひとりの巴里ぐらし】で3冊目。




前2冊で、石井好子さんの海外での生活については、ある程度知っていたけれど、本作を読んで、想像していたものとは少し違ったんだ、という印象を受けた。意地悪な言い方をあえてすると、【お嬢さん(石井好子さんのお家は裕福な家庭だったようだ。)の音楽遊学→そのまま海外が気に入って生活】なんてイメージだったけれど、その頃に、シャンソンの本場ヨーロッパで、日本人が歌いながら生活をしてく、なんて相当厳しかったよう。思っていた以上にご苦労されながらだった、ということに驚いた。

お料理の話の中に、チラチラと挟まれたショーでのお仕事、というのが前の本の印象ならば、これはどっぷりとショーでのお仕事にひたむきに取り組まれる石井さんの姿。そして、周りにいた人々の息づかい、生活。決して優雅でも豊かでもないのに、華やかに感じられるのは、ステージに立ち続けた歌手、というか舞台人魂なのかな。水の中で必死にもがく、白鳥みたいだな。と読みながら思った。

それにしても、ヨーロッパ。パリも南仏もスペインも!行きたいよなぁ。石井さんのエッセイを読んでいると、ヨーロッパ的な情景や街並みが目に浮かぶようで、ますます、行きたい気持ちが募るんだよなぁ。


女ひとりの巴里ぐらし/石井好子

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