2012/07/09

6TEEN、4TEEN♡

石田衣良さんが直木賞をとられた作品、【4TEEN】。
初めて読んだ時はなんと爽やかな小説なんだろう!と感動して、それがあの【池袋ウエストゲートパーク】の作者の方のものだと知って納得したのを、強烈なインパクトと一緒に覚えてる♥

あれはおそらく学生時代だったから、10年越しに、この度続編の【6TEEN】を手に取ることに。

はじめはおぼろげな記憶しかなかったけれど、読んでいくうちにどんどん細部を思い出していく。

主人公は4人の16歳。(なんてったって、シックスティーン!)
ウェルナー症候群という重い病気を持ち、人の3倍速で生き急ぐナオト、定時制の高校に通いながら、若くして家庭を持ったダイ、都内有数の進学校に通うジュン、そして語り部は取り立ててこれといった特徴はない(といったら失礼かな?)フツーの高校生、テツロー。

この4人が、イキイキと東京の街を(特に月島周辺を)生きる様子が描かれた青春小説。

石田衣良さんの作品にはよく出てくる【フツーなのに、ちょっとカッコいい】男の子パターンのテツロー。【池袋ウエストゲートパーク】のマコトも、そんな感じだよね♥
たまに、グッとくるようなことを言ってみたり、ふと感じさせるセンスが良かったり。こんな子が、高校生の頃に周りにいたらよかったのに!…いたかな?…いたかもね?笑



特段大きな事件が起こるわけではなくて、それはもう、わたしたちの日常にもよくあるような些細なこと‥出逢い、ときめき、別れ、焦り…そういったことが、丁寧にリアルに描かれていく。

大人になった人ならば、誰しも経験のある16歳。
「オトナの言うとおり勉強して、その先に何があるのかなー?」とか。「誰が一番最初に…」とか。(ここには、キスだったり、それ以上だったり、が入るよね!それは男女とも変わらないね*)懐かしく感じる甘酸っぱくって、ほろ苦い気持ち♬
うんうん、あったね!こんなこと!

【4TEEN】の時もそうだったように、【6TEEN】も自分の、恥ずかしくて思い出したくもないような、あの頃が自然とプレイバックするよ。。。
14歳の時には小室ファミリーやSPEED、16歳の時にはモーニング娘。をBGMにお願いします♬(世代がバレるね;笑)

当たり前のように、自分の日常にも転がってるようなことを、若い彼らはまっすぐに、体当たりで向かっていく。
人間関係、格差。
大人になったわたしが、経験則で「それってこういうことでしょ」ってしたり顔して流そうとすることも、ちゃあんと自分の頭で考えて、向き合おうとする。
そんなことが出来るのは、まだまだ柔らかいアタマを持った10代だから?



最近、自分がちょっとヨゴレてきたな。と思ったら、【4TEEN】、そして【6TEEN】。忘れかけていたこと、見失いそうになっていたこと、取り戻せる気がします。


4TEEN/石田衣良
6TEEN/石田衣良

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