2012/09/12

図書館内乱♡

図書館戦争シリーズ第二弾*【図書館内乱】♡(第一弾・【図書館戦争】についてはコチラ♥)

今回は、対外的な抗争よりも、図書隊の内部抗争についてがメインの柱になっていて、そこに小牧教官と鞠江ちゃんのロマンスや、手塚くんの懊悩がうまく絡められる…という作り。

前作の【図書館戦争】の方がストーリー展開に勢いがあったかな・・・?と思うけれど、対外抗争と内部抗争、組織があればそこには必ずどちらも存在すると思うし、そういう細やかな部分をあえて描くところが、このシリーズの奥行きを作っているんじゃないかな…なんて一人で感心していたり。
さすが有川さん。

この【図書館内乱】にて【レインツリーの国】が出てくるんだよね*小牧教官と鞠江のストーリーのキィ・アイテム!

この2人のストーリーは、展開がなんていうか…詳しく書くとこれから読む人に悪いので、うまく表現できないのだけれど、なんていうか、【超!りぼん!】な感じで。
「はわわわ・・・///」ってコッチまでなぜか萌え系のリアクションになってしまうよね。もう、糖分過多で胸焼けしそうだよーーーキュンキュンさせすぎです!有川さん!笑

【レインツリーの国】同様、ハンデのある毬江を通して、有川さんなりに【フラットな】目線を主張されているんだと思う。わたしなりに「差別ってなんだろう?」「本当の優しさってなんだろう?」って、ものすごく考えさせられた。

【障害者に対する差別】というと、ものすごく重厚で大げさなテーマに聞こえがちだけれど、要は【良いことと快いこと】。
この【図書館内乱】の中で、ハンデを持つ女の子を主人公にしているからという理由で、書籍に問題がある、として取り沙汰されるくだりがあるのだけれど、こういう【親切心が仇になって、本当に親切になっているのかクエスチョンマークがついてしまう】ようなことって、周りにとっても多い気がする。
妙な気の遣い方だな、って何となく感じること、周りにありませんか???良いことなんだけれど、なぜか快く感じない。ザラザラとした気持ちが残るようなこと。

気の回し過ぎだよ・・・って、有川さんがストーリーの向こう側から叫んでいるように感じてならないんだよね。わたしもそう思う。
この【変に気を遣った感じ】を改めて作品を通して訴えてくれる、有川さんの着眼点に脱帽された巻だったな*

そして、これから読む人のために多くは語らないけれど、「ここでもはや?!」っていうことが起きる巻でもあるんだよね。この、次の巻を読まずにいられない、ストーリーの展開の仕方もとっても漫画っぽい!
続きが気になって、仕方なくなるんだよね。。。♡

図書館内乱/有川浩

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